後悔の塊がいつの間にか透明になっている

 

きっと間も無く、我が家には家族が増える。減り続けた家族がようやくプラスになる。 生き物を再び家族に迎えようと思い始めてからというもの、いつかの後悔の塊がゴロゴロと隙間から出てきてはここにいるぞと主張を始めた。怖気付いてしまって、踏ん切りが付かない。

大切なものに触れることができなくなったとき、残された私たちは大きな大きな後悔とともに日々続いていく暮らしを強いられるということを私は知っている。どうすることも出来ない後悔の念に押しつぶされそうになりながら生きていくあの感じを、再び家族が増えることでまた身近に感じなくてはいけないのかと、まだ迎え入れてもいない家族の亡骸を私はもうすでに腕に抱えて泣いている。

きっと、どんなに一緒にいても、後悔がないように心がけても、終わったら一瞬で崩れ去る。残るのは変えようがない過去だけになるのだ。許すしかない、過ぎた時間のことも自分のことも。

 

新しい家族は仲良くなれるだろうか。母とも仲良くなってくれたら嬉しい。出来るだけたくさん笑って過ごせるといい。